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信長の野望・大志ですが、あいかわらず酷評が続いています。
12/26 0時現在の評価はこんな感じです。
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しかしじっくりとやりこんでみると、このゲーム、実は思ったほど酷くないんでないのかと思えるようになってきました。
最初は内政や調略があまりにも簡略化され戸惑いましたが、このゲームはそこがメインではありませんでした。
HPなどで商圏システムなどを内政で押していたので、今までの箱庭+商圏の概念がでたのかと思っていましたがそうではありませんでした。

■商圏の画面:
sys_01_201

1ヶ月みっちりとプレイすると、調略がなく、武将がまったく裏切らないので、忠誠の意味がなく、武将に対する論功行賞を加味しなくても良いことや、内政が商圏の拡充だけなのであまりすることがないことがマイナスとしてあげられるものの、良い点も多く見つけました。


今回のゲームでは、今までの信長の野望と思ってプレイするとかなり嫌われるシステムかと思います。
しかし、新しい信長の野望の方向性を提示した作品であると思います。

その方向性は、戦闘を主眼に置いて、内政をその付属と割り切ったシステム開発なのではないかとプレイして思いました。


その戦闘ですが、今までのシミュレーションゲームの多くが、大兵力を持って攻め込まれた場合には、弱小勢力が勝てないシステムになっていました。

これを今回の信長では、戦闘のフィールドに兵数制限を設けることで、寡兵が大兵力を打ち破る楽しさを提示したかったんではないでしょうか?


今までの信長では、イベント以外で桶狭間の戦いのような戦闘は再現不可能でした。

しかし今回の信長では、進軍経路をよく考え、おとりの部隊などを用意したり、主力部隊を兵力差がでにくいフィールドへ誘導して会敵することで、これができるようになりました。


例として、山間部に籠った武田攻めのお話をします。
画像は、戦闘の結果、会津地方に2つ城が飛び地でのこってしまった時のものです。
武田

この地域は、城の周りが多くて3000人程度の兵しか展開できない地形となっています。
この画像で見ても、当方の兵力35000人に対し、11000人の武田軍が迎え撃っていますが、実際に戦闘できる兵力は双方2100人となっています。
武田2

これを避けるために、大兵力を持って敵主力を何とか数の優位が保てる地域で待ち伏せ、後背から別部隊で城を落として敵の体力をそぐなどの工夫をしないと、正面から攻めても負けることがあります。

特に武田の様に配下武将が優秀な大名の場合は、当方もそれなりの武将をそろえないと、兵力差がない場合は、結構簡単に負けます。
武田3

そしてこれが戦闘に引きずり込まれた時の画像です。
敵1600人ですが、当方は33500人の部隊がいます。
しかし戦場には2100人までしか出せないので、結果として一部隊が武将の数で人数割りされ、250名程度になってしまいました。
武田5
結果、この戦闘では各個撃破され、一時は負けるかと思うほど追い込まれました。

その後も小競り合いを半年ほど繰り返し、常に部隊を3個軍ほど会津に張り付けて、敵と直接戦闘しないように注意しながら、城を何度も落とし続けました。
武田6

このように、山間部などの弱小勢力にはかなり有利なシステムとなっています。

このゲームの良さは、このような感じで、戦術レベルで優位に立つための戦略を整えるゲームとでもいいましょうか?そういった視点で見る限り、かなり良くできたシステムで、そのバランスも絶妙でした。


もちろん不満もありますが、委任ができることを前提に内政をもう少し拡充し(内政面倒くさい人向け)、調略、外交の手段をもう少し拡充していただければ、後はそれほど大きくシステムはいじらなくてもいいんでないでしょうか?


以上が1か月プレイしてのレビューです。初期に立った悪評の印象が強すぎる印象を受けますので、良い点は良いと改めてレビューさせていただきました。