老後資産の形成を目指して -チャートの読み方-
- カテゴリ:
- テクニカル分析
目次
-
ロウソク足分析
- ロウソク足
- 移動平均線
- 抵抗線・サポートライン・トレンドライン テクニカル分析
- MACD
- RSI
- Stochastics
- どうやって使うのか 最後に
- まとめ
株価・FXを見る時の基本ともいえるロウソク足です。
実際の取引画面でチャートを見るとこんな感じになります。
その中でまず知っておくべきなのがロウソク足です。
この表がわかりやすいです。
最初のチャートで赤のロウソクが買いが優勢、水色が売りが優勢となっています。
次に知っておくべきは移動平均線です。
下の画像のロウソクの近くを並行して通っている線がこれにあたります。
黄色(25日平均)、赤色(50日平均)、紫色(100平均)が一般的です。
黄色の短期トレンドを赤色が上に抜ければ上昇トレンド、下に抜ければ下降トレンドというように思っていただければ良いです。ただこれとロウソク足のみでは暴落・暴騰に巻き込まれますので、抵抗線・サポートラインについても学んでみましょう。
これ、すごく大切です。チャートを見ていると、このラインあたりで指値買い・売りが設定されていることが多く、この線を超えればトレンドが変わったことになりますが、抜けなければ株価は反転してくることが多いです。
引き方は直近何個かの株価の最高値をつなげば抵抗線、最安値をつなげばサポートラインとなります。
そして上の抵抗線、サポートラインをもう少し大きな視点で見て引くのがトレンドラインです。
私が実際にチャートで引いているラインがこんな感じです。
画像は「金の果実」という金のETFになります。
短期だけではなく長期でも抵抗線・サポートラインは引くとよいと言われています。
このチャートでは、コロナ後に一旦もみ合いになったラインがサポートラインとして機能しているようで、経済ニュースなどでも金相場は直近の底値を迎えたのではないかと言われています。
※2021年3月11日現在
ただし上値が短期で引いている抵抗線を抜けられませんでしたので、おそらくここでもみ合いになるのではないかと思います。それを判断するためにテクニカル分析を行います。これは後に書いていきます。
ロウソク足と単純移動平均線でもトレンドはある程度図ることはでき、その定型の形があります。
下図はいちばんわかりやすい形です。
これにロウソク足から見る高値・安値の差(ロウソクの大きさ)を見ると、ある程度トレンド転換を把握することができます。
そして典型的なパターンにゴールドクロス・デッドクロスがあります。
この画像は「金の果実」という金のETFの移動平均線がゴールデンクロスを形成した日のものです。
尚私は一旦少し下げてから上昇に転じると予想して指値をいれたんですけど、0.2円差で底値をつかみ損ねました。ポイントとしては出来高(右下棒グラフ)が急増しているのがわかります。
チャートの教科書には多くの定型の気を付けるべき型が載っていますが、その中から特によくみるものを抜粋しました。
良くでてくるのが、N型、W型、M型を形成すると気をつけろというものです。
これはM字型の例です。金の相場なので動きは緩慢なのですが、左高値圏より下落、上げ下げを下乗り、下のサポートラインを突破、画面右に向けて最安値をつけています。
他にも週明けなどに見られることが多い型です。指標などの発表後にも見られます。
少しわかりにくいですけど、陰線が画面真ん中あたりででていて、その後長期の下落トレンドにかわりました。
これも金相場なので少しわかりにくいですけど、高値圏で大陽線と大陰線が拮抗、その後長期の下落に転じる瞬間のチャートです。
私もかつてFXをやっていた時によく参考にしました。
設定を変えることで、短期・長期トレンドの双方に使えます。
短期 | 中期 | 長期 | |
---|---|---|---|
短期EMA | 6 | 12 | 12 |
長期EMA | 13 | 26 | 39 |
シグナルライン | 4 | 9 | 12 |
値動きが早い時は短期設定、長期投資目的であまり値動きがない銘柄とかなら長期設定で見てみるといいかと思います。
具体的にはこのように交叉した部分がトレンドの転換点となります。
実際に設定を変えると、MACDのクロスポイントはこんな感じで変わります。
短期設定でのMACDは株価を操作しようとするだまし買い、空売りなどに反応しやすいのですので他のテクニカルチャートも参考にしましょう。
RSIは一般的にはRSIが25から20を割り込むと買いシグナル(売られ過ぎ)、70から80を上に抜けてくると売りシグナル(買われ過ぎ)と言われています。
下の図がわかりやすいでしょう。
ただし極端な値動きではRSIが“100”、または“0”といった数値となり、横ばいで動かなくなることがあり、テクニカル指標として機能しなくなることがあります。サブプライムの時がそうでした。歴史的な下げを記録したポンドでそのような現象がでました。
この一般的な定義に対して高橋ダンさんはこのように見解を示しています。
50が平均のはずなので、これを超えるかどうかでトレンドの転換点を見る
先から例にあげている「金の果実」のチャートで見ますと、この例ではMACDは下降トレンドでトレンド転換のクロスサインはでていないのですが、RSIのみで見ると、右1/3くらいで上昇トレンドを示しています。
※30%ゾーンにまでは届いていないので良い例とは言えませんが。
一方、同じ「金の果実」のチャートでも、このチャートでは左1/3くらいからRSIは50に向けて上昇をしています。その後、売買高が増加、ここを起点として上昇トレンドに入りました。ここではMACDもしっかりとゴールデンクロスをしていますね。
MACD・RSIと似たような動きをしますが、そもそも別物です。
MACD:短期と長期の指数平滑移動平均線(EMA)の幅からトレンドの強弱を見る
RSI:過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計と同じ期間の上げ幅の合計と下げ幅の合計を足した合計から現在の相場が売られ過ぎ、もしくは買われ過ぎであるかを見る
Stochastics:過去の高値と安値から、現在の相場が売られ過ぎ、もしくは買われ過ぎであるかを見る
図で見るとこんな感じになります。MACD、RSIとシグナルは同じです。
特徴としては、他のツールよりも反応が過敏気味で、最初に上下30%圏を突破します。
そしてこの下のような値動きがほとんどない状態の相場にも反応します。
どちらかというとデイトレード向きなんですけど、市場の流れを見るにはいい指標かと思います。
今まで書いてきたものを表で見るとこんな感じです。
他の方のブログ、YouTubeを含めてみていると、MACDで動きを確認、RSIが50%を超えたかどうかで更に流れを見て、Stochasticsのクロスポイントあたりでエントリーするというのが良いように思います。
他にもボリンジャーバンドのラインを抜けたりすれば、相場の転換点は近いと思われます。
ここまでテクニカル分析についてみてきました。
しかしサブプライムでの暴落でポンドで大損したものとしては、老後資金の確立を目指すならテクニカルだけではなくニュースも見ておく必要があります。
あの時もチャートを見ていましたが、動きが急すぎたのと、仕事中だったのでなすすべもなくロスカットを食らいました。本当はあの日の朝、ニュースを見ていれば防げたかもしれない損失です。
株・債権などでの老後資金を目指すなら、
〇余剰資金でおこなう
〇ニュースはこまめにチェック。特にアメリカ市場、これからは中国市場もウェイトが大きくなると思います。
〇テクニカル分析は本来は短期(デイトレード)・中期(スイングトレード)向きではあるが、短期だけでなく長期も見ていく。そうすることで長期的なトレンドを知る。
あたりは最低おこなっていかなければならないと思います。そしてこの投資に回したお金についてはこれをあてにしなくても良い生活ができるようにしておかなくてはなりません。
これをあてにすると、どうしても取引が強引になったり、希望的な観測で動きがちになります。
もうかったらいいな、そんな気で臨んでみましょう。
■参考図書:
コメント