【2021年4月版】株を買う時に行う評価方法 -個人的なまとめ-
株の勉強を開始して2ヶ月が経ちました。実際のトレード歴は1ヶ月、保有銘柄もETFが3つと、個別銘柄がP&Gのみと始めたばかりの初心者トレーダーです。一応今のところマイナスはなく、微プラスくらいになっています。今回の日記は株を始めるにあたって多くの本、YouTubeを見ましたが、人によって言うことがまちまちで、何を信じていいのか分からない状況でした。そして1ヶ月の実践をしてみて、これなら使えそうという話をまとめてみました。
尚、私は短期トレードやスイングトレードというよりは長期トレードを前提としています。
目次
最初にやること -ファンダメンタルズ分析-
長期に保有するのであれば、まずは対象の株・ETFの将来性について確認しなくてはなりません。そこで必ず確認しているポイントは以下の通りです。
1.増収・増配がある程度連続している銘柄かどうか
長期保有を前提とするなら、まずは安定性が大切です。増収・増配を継続してしているということは、少なくとも対象は株・ETF保有者に対しての評価も気にしている一方、業績も安定していることとなります。例えばP&Gは64年間増収・増益を記録しており、その株価も安定しています。
下のチャートは1987年~2021年のチャートです。2017年以降は上昇と下向の幅が大きくなっていますが、それでも全体としては右肩上がりのゆるやかなチャートとなっています。
2.株価は割安か
株価は1株あたり利益(EPS)、株価収益率(PER)、1株あたり純資産(BPS)で評価しています。EPS=当期純利益÷発行済み株式数
EPSは上の計算式のように、当期純利益を発行済み株式数で割って求めます。この数字は大きいほうが良いのですが、株式分割や新規の増資(株の発行)をすると数値が小さくなります。この場合は何か新しい事業をするのか?、その将来性は?などの項目に注意していきます。例えばP&Gは24.1倍でやや高めですが、同業他社で57年間増配のコルゲート・パルモリーブ(歯磨きシェア 世界1)では25.98倍とあまり変わらないので、この業界はこのくらいが標準であるとわかります。
PER=株価÷1株当たり純利益(EPS)
PERの数値は、低いほうが株価は割安と判断されますが、PERが何倍だから割安、割高という絶対基準はなく、業種によってPERの水準は異なりますので、同業種間、経営内容の似ている企業間での比較に用いるのが一般的です。 P&Gは4.86倍でやや高めですが、先のコルゲート・パルモリーブが4.14倍とこれもあまり変わりません。BPS=純資産 ÷ 発行済株式総数
一株当たり純資産が高いほど純資産が多く、負債が少ないということで、すなわち安定性が高い会社であると判断されます。一方で、一株当たり純資産が低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。 また、一株当たり純資産と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。P&Gは17.95ドルでやや高めですが、ここで先のコルゲート・パルモリーブを見ると0.87ドル。これは何を意味するのかと言いますと、この会社は2015年度から2019年にかけてBPSがマイナスになっていて債務超過の状態にありました。ここではじめて、P&Gの方が数値ほぼ一緒でも安定資産だとなるわけです。
3.対象の収益性に将来的に問題はないか
例えば増配47年連続のアメリカ第2位のドラッグストアチェーンを例に見ていきます。ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは、1株あたり利益(EPS) 4.74倍、株価収益率(PER) 11.68倍、1株あたり純資産(BPS) 23.08ドルと、先の2社に比べかなり優秀です。しかし将来性となると気になる点があります。直近で言えば、コロナ渦によるロックダウンで実店舗の減収があり、特に英国の店舗閉鎖がありました。
4.同業他社の動向はどうか
下のチャートは先のウォルグリーン・ブーツ・アライアンスの1987年~2021年のチャートです。この会社、実は収益は右肩上がりなんです。
しかし何故か株価は2017年に高値を付けてより徐々に下落しています。こういう場合、何が要因かを考えていくことで将来性について考えることができます。この会社の場合、ドラッグストアはコスメなども販売しているので、この分野でAmazonとの競合があり、将来性に不安があるとの観測がでています。
こういった分析は会社名で検索をかけ、その時期のニュースを見るのと、その会社の業態を自分なりに分析するしか今のところ方法が見つかっていません。日本なら四季報とか見れば、結構将来性の分析など載っていますので、参考にするといいかもしれませんね。
次にやること -テクニカル分析-
5.チャートの形を見る
買いたい銘柄が具体的に決まってきたら、次に今は買い時かを考えます。最初に大まかなチャートの形を見てみます。
私はまず週足を見ることにしています。大まかな流れがわかるからです。
下のチャートは週足のP&Gで、2018年9月~2021年3月のものです。
コロナ感染拡大で1ヶ月で27%程度、一時値を下げたものの、
その後、2020年5月~11月まで55%上昇、2021年2月末まで20.5%の下落を見せて回復してきています。
売り上げの推移をみると、2020年はコロナ下でも前年より伸びているのがわかります。
ですので、今回の下落は売上などが要因ではなく、コロナによる先行きの不透明感があったのではと推測できます。またニュース的にも特に下落の要因となるようなものはありませんでした。
6.週足のMACDを形を見る
週足のMACDを見てみると、上向きにクロスしているのがわかります。これの見方はいたって簡単です。
7.日足のMACDとRSIを形を見る
RSIは一般的には25から20を割り込むと買いシグナル(売られ過ぎ)、70から80を上に抜けてくると売りシグナル(買われ過ぎ)と言われていますが、私は高橋ダンさんの言われるように、50%を上に抜けた頃に買いを入れるようにしています。週足でMACDのトレンドが完全に変わったことを確認し、日足でもMACDのクロスを確認、更に日足でRSIを見ていくと、RSIは30~50とかになっていることが多いです。ここで既に70超えていたら既に買われすぎと判断してあきらめています。
8.ピボット分析を見る
米国株ならこのサイトを見るとわかりやすいです。■barchart.com:https://www.barchart.com/
この画像のように、抵抗線やサポート線になりうる価格がでてきます。これと、自分でもトレンドラインと抵抗線やサポート線を引いていき、どこに指値を入れるかを決めていきます。
9.空売り比率を見る
米国株ならこのサイトで空売り比率を見ることができます。■fintel:https://fintel.io/
サイトでティッカーを入力、Shortinterestを選択すると、グラフ形式で空売り比率が見られます。
この空売り比率ですが、信用取引にて、空売り(新規売り)されたまま買い戻されていない株数の比率のことです。空売り比率が上昇すると、ショートカバー(空売りの買い戻し)の期待が高まることから、株価上昇のきっかけとなることがあります。急上昇後にこの比率が下落してこれば、反転は近いという判断です。
10.スキューを見る
そもそもスキューとは、別名ブラックスワン指数とも言い、相場の急反転(暴落)の可能性を示します。米国のシカゴ・オプション取引所(CBOE)が算出しています。スキュー指数が急上昇すると、プラックスワンが発生する恐れが高まっているとみなされます。 この指数は米国株なら以下サイトで確認できます。■market chameleon:https://marketchameleon.com/
そしてこれがP&Gのスキュー指数です。これが上がっているところで株価も落ちています。
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