先日、まだ1歳にならない甥が来ました。
触りたいというので見ていましたが、あんなに嫌がっているウサコッツを見るのは久しぶりな顔をしていました。 

というのも、こどもは容赦なく、うさぎの弱い場所を触るからです。 

毛はなでるのではなく、むしるようにわしづかみにし、耳は力いっぱい引っ張っていました。
毛は人間でも引っ張られるのは痛いというのは判ると思います。

問題なのは、耳の方です。
ウサギの耳には以下の特徴があります。

1.天敵を察知する
自然界ではフクロウが天敵のひとつで、フクロウは獲物を狙う際に高い周波数を出していることから、それを避けるために、ウサギの耳は高周波を聞き取ることができます。
この為、神経も多く通っており、引っ張られるとかなり痛がります。人間でいう、爪先に針を刺される感じでしょうか?

2.体温調整をする場所
これはこれまで何度もこのブログで取り上げました。
ウサギは汗腺がない訳ではありませんが、体温調整は主に耳と呼吸で行います。熱いと耳の血流量をあげ、放熱するようにできています。よって、第二の心臓と言われることもあります。

以上のような特徴から、耳は絶対に引っ張ってはいけません。


そしてウサギの病気で多い外耳炎などにもかかりやすくなります。傷がつけば、血流も多く、神経も多く通っているので、ここまで傷が達すれば、痛みだけでなく感染症にもかかります。
人間でも、大きな血管に菌が侵入すれば、感染症にかかるリスクも増大します。

そしてもう一つ、ウサギはこういった痛みを与える相手に決してなつくことはありません。ですから、たとえお子さんと言えども、せめて耳だけは人間がまもってあげましょう。