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コロナによるスポーツクラブの閉鎖より半月が経った頃、気になる症状がではじめました。左下腿が常に正座を長時間したみたいに、しびれるようになったのです。

これまで週5日、30分程度の水泳をしていて、そのころにはなかったので、最初は運動不足によるものかなとか思っていました。しかし5月になる頃に左前腕にも痺れが発生し始めました。そして同時に、右後頭部痛も発生していました。

今回も長くなったので、最初に結論を書いておきます。

結論
MRIも撮って、脳血管疾患ではありませんでした。
神経に関連する病気でもありませんでした。
医師の結論として、肩こりからきている痺れでした。

以上が結論です。ここに至るまでの流れをまとめました。
興味がある方はご覧ください。


しびれの起こる病気について
私、場末の小さな病院とはいえ一応、リハビリ病棟の看護師なんかやっておりますので、普段から脳血管疾患と整形疾患の方々のしびれを見ています。

一応私たち看護師の知っているレベルの知識で、しびれがおこるような病気を表にするとこんな感じになります。

障害部位 疾患
① 大脳、脳幹、脳神経 脳梗塞、脳出血、脳腫瘍
多発性硬化症、脳炎、三叉神経痛など
② 脊髄、脊髄神経根 脊椎症、脊椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、後縦靭帯骨化症
脊髄梗塞、脊髄動静脈奇形、脊髄動静脈瘻
多発性硬化症、脊髄炎
亜急性連合性脊髄変性症、HTLV-1関連脊髄症など
③ 末梢神経 単神経障害 手根管症候群、肘部管症候群、撓骨神経麻痺
腓骨神経麻痺、足根管症候群
帯状疱疹など
多発単神経障害 血管炎、膠原病関連疾患
サルコイドーシスなど
多発神経障害 糖尿病、尿毒症、ビタミン欠乏、アルコール多飲
ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎
Charcot-Marie-Tooth病
家族性アミロイドポリニューロパチー、アミロイドーシス
腫瘍、傍腫瘍性、感染症 (AIDSなど)
中毒性 (重金属、農薬、有機溶剤など)
薬剤性 (抗腫瘍薬など)
④ その他 電解質異常、過換気症候群、下肢静止座不能症候群など

今回起こっている症状について考える
今回起こっている症状は主に3つです。

1.左前腕のしびれ
2.左下腿のしびれ
3.右後頭部痛

この症状が整形的なもので、例えばヘルニアなどの神経を圧迫するようなものの場合、圧迫が一部ならC6~C7当たりの神経の損傷があれば、手首、足の痺れは起こりえます。

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しかし整形的なしびれは左右両方に同時にでることが多いはずです。ですので、今回はこれを除外しました。そうなると、やはり脳血管疾患が怪しいと思いました。

下の表にあるように、脳血管疾患も色々と種類があります。
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この中で、脳出血・くも膜下出血は私の症状に当てはまりません。
しかしアテローム血栓性脳梗塞であれば、比較的症状はあてはまります。

最近、言葉につまることもありましたし。

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■引用元:社団法人 日本脳神経外科学会

そこで今回は脳神経外科・内科を標榜するクリニックを受診しました。
MRIがあることも確認してから受診しましたので、その場で診断していただけます。

そして受診した結果が、一番最初に結論で書いた内容です。

MRIも撮って、脳血管疾患ではありませんでした。
神経に関連する病気でもありませんでした。
医師の結論として、肩こりからきている痺れでした。

診察中に医師によりしびれている方向と反対に首を大きく向けてみてと言われ、こちらを向けると痺れが悪化しないか聞かれました。確かに悪化します。
足も同様に動かして、医師の言うように痺れが悪化します。

結論としては、左半身の痺れの要因が、右肩甲骨および右腸骨付近の筋肉のコリが原因と言われました。

そしてその対策として、ストレッチを2週間してみて、それで治らなければ再度受診するように言われました。そして2週間がたち、治りました。

普段リハビリ病棟の看護師として仕事していて、ストレッチの重要性は理解しているつもりでしたが、まさか筋肉のコリであんなに痺れが来ると思っていませんでした。

運動不足、おそるべしですね。

言葉がつまることについて
脳血管疾患は関係なく、ただ単に老化と言われました。
脳のMRI画像自体は、しっかりと中身が詰まっていて、若年性アルツハイマーとかの認知機能障害もまったくないそうです。

脳ドックもついでに兼ねることができて、良い機会でした。