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今までどんなに暴れても、ウサコッツを落としたことがなかったのですが、今日、ついにやってしまいました。

私が立位の状態で抱いていたのから、暴れて落下、回転しながら1.5m程飛んでお散歩用ケージに激突しました。


普段、転倒転落による患者さんを看護しているので、まず脳梗塞、骨折、急激な圧迫による内臓破裂などを心配し、念のためネットでも鑑別方法がないか調べながらチェックしました。


■脳卒中:
頭部を打つと、人間の場合では、患部の内出血(頭蓋内での出血では見えない)、呼吸の変化、意識の混濁、瞳孔不動(瞳の大きさが左右で変わる)、麻痺、硬直、嘔吐などが短時間のうちに(出血の程度に応じて違いますが、直後~数時間)で発生します。

今回ウサコッツは、転落から既に4時間経過し、これらの症状は出現していません。

ウサギの場合を調べてみましたが、ウサギの脳卒中は症例も少なく、飼い主が疑いがあっても開頭してまで死因を特定しないので、どのような症状がいつ現れるか不明だそうです。
なので、今回は人間の場合の症状で見てみました。

■骨折:
ウサギの骨折で多いのは、後脚の脛骨骨折です。脛骨を骨折すると脚を引きずったり、地面に着けずに歩いたりします。しばらく観察しても状態が変わらないようなら、本当に骨折していると思われます。

今回はこのような症状もないので、大丈夫そうです。

■脊椎損傷:
首から下のどこかの背骨をやられると、それに関係する体の部位が麻痺します。
これもどこがどこに繋がっているか、調べても不明でしたが、人間と同じと考えると、手足が普通に動いているので大丈夫そうです。

■内臓破裂:
これについても、ウサギのものがないので、人間の例で行きます。

急激な衝撃による内臓破裂が起こると、大量の腹腔内出血があれば腹部は膨みますが、そのような状況下での患者さんはほとんど救命困難です。
軽度の出血であれば、ショック症状と呼ばれるものが起こります。

以下が、人間の場合の症状の現れ方です。
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 また腹膜内(臓器を包んでいる膜)に出血性の炎症が起こると、般に出血性の損傷より強い腹痛があります。自発痛だけでなく、圧痛、反跳痛(はんちょうつう)、筋性防御(きんせいぼうぎょ)といった腹膜刺激症状がみられます。ただし、腹壁の損傷だけでも自発痛や腹膜刺激症状に似た所見がみられることがあり、区別の難しいことがあります。
ウサギなので、触ったら痛がるとかがなかったので、大丈夫そうです。

■脱臼:
脱臼は股関節、ひざ関節、ひじ関節などに起こりやすく、脱臼した関節部分は曲げ伸ばしができなくなります。
ウサコッツは普通に歩いていたので、大丈夫でしょう。

■目の状態:
ウサギは目の状態でも病状をある程度推測することができます。
健康なウサギは、目がキラキラしています。

・目の輝きが悪い
・目のふちが赤くなっている場合には何らかの炎症の可能性
・目の色が白っぽく濁った感じがする場合は、白内障や緑内障
・目の大きさや、出っ張り方が左右で違ってきたりするときには、神経症状

のように、目を見てやるのもいいようです。


幸い、今回は特に何も該当しなさそうなのですが、これからは落っことさないようにしないといけないですね。