Ryzen(AMD)とCore i(Intel)シリーズの値動きについて考える -Ryzenは値落ちするのか、買い時はいつか-
- カテゴリ:
- IT関連
その記事の締めくくりでみたのですが、「Ryzen」について、ご祝儀相場が終わって値段が落ち着くまで待ちたいと書いているのを見かけました。
ご祝儀相場、PCパーツではよく見かけます。
でもどの程度落ちているのか、改めて気になったので、ちょうど1年前くらいに発売したCPUの値動きをまとめてみたいと思います。
■ハイエンド代表:
下に比較で出しているのは、Core i9 9900x(10コア20スレッド 2018/4/19)と、Ryzen Threadripper 2950x(16コア32スレッド 2018/8/ 9)のともにBOX品です。
値段帯が近いもので、発売時期がまあまあ近いものを選んでみました。
Core i9 9900xは初値125980円より8か月かけて7800円ダウン(6.2%)となりました。
Ryzen Threadripper 2950xは、初値116422円より11か月をかけて24600円ダウン(21.2%)となりました。Ryzenの値崩れがおこった時期は、Core i9 9900xの投入された2018年11月頃ですので、対抗値下げということなんでしょうね。


■ミドルクラス代表:
このクラスでは、 Corei7-9700K(8コア8スレッド 2018/10/0日)と、Ryzen 7 2700X(8コア16スレッド 2018/ 4/19)を選びました。
このクラスのRyzenは、徐々に値を落として初値40866円より約1年かけて14000円ダウン(35.2%)していますが、面白いのは対抗値下げをした感じはなく、本当にゆっくりと値を落としているのがグラフからわかります。
おそらくですが、原価率がこの価格帯は高いのでしょう。値下げの余地が少ないのでじわじわと下げているんだと思います。
対してCorei7-9700Kは、AMD Ryzen 9 3900Xの発売と同時に対抗値下げと思われる値動きをしています。初値53932円に対し、8か月で9600円ダウン(17.8%)の値下がりとなっています。


■ローエンド代表:
このクラスではCore i3 8300(4コア4スレッド 2018/ 4/ 3)と、Ryzen 5 2600 BOX(6コア12スレッド 2018/ 4/19)を選びました。
このクラスで面白いのは、Core i3 8300がむしろ値上がりしていることです。
ここ数年のドル円相場を見ると、Core i3投入時より円高が進んでおり、本来であれば値下がりしてもおかしくありません。

しかし実際には、初値17737円に対し、+2100円で12%の値上がりとなっております。
メーカーが国内に在庫をたくさん持っているのか、本国でも値上がりしているのか、いずれにせよ原因は不明ですが、この価格帯では値下げは原価率から考えても難しいのでしょうね。
対してRyzen 5 2600は、初値24595円に対し、-8800円で1年3か月をかけ35.8%の値下げをしています。
そしてそれぞれのメーカーが2018年11月ころにかけて値上げしているのは、円安がすすんでいたからだと推測されます。


以上、6モデルの比較をしてみると、確かにRyzenはすべてのモデルで断続的に値下げをし、20%以上の値下げを1年くらいかけて行っています。
対してCore iシリーズは低価格帯のi3では、ほかのモデルも見てみましたが、むしろ値上げしているようです。利益率がこの価格帯は低く、余裕がないんでしょうね。
しかしミドルからハイエンドにかけては他のモデルでも対抗値下げをしているような値動きをしています。
そしてRyzenは、2~3か月でご祝儀相場が終わる印象を受けました。
しかしIntelは、次期モデルの投入を発表しておらず、複数のIT系サイトを見ても、新型投入は早くて2020年上半期ではないかという観測が主流でした。
ですので、これまでの傾向から考えると、「AMD Ryzen 9 3900X」「AMD Ryzen 7 3700X」の買い時は2019年9月下旬ころではないでしょうか?この頃には値が落ち着くんではないかと思います。
先日の日記にかいた対応マザーボードの初期不良が出尽くす時期も考え併せても、9月下旬であれば問題ない時期かと思います。
逆に「Corei7-9700K」「Core i7-9700KF」あたりのCPUは、2019年7月7日以降値を落としており、発売から半年が経過しているので、今買うならお買い得な時期ではないかと思います。