MAZDA CX-30 納車より1ヶ月乗ってみてのレビュー
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ちなみにこの色を購入しました。
今回は今後購入を検討されている方向けに実際に乗ってみての感想を書いていこうと思います。
インテリア
今回の購入の一番のきっかけになったのがインテリアです。この値段帯の車の中では一番上質ではないかと思える内装です。
ハンドル
本革巻のハンドルは、内蔵されているグリップヒーターの立ち上がりも早く、冬場には大変重宝します。触り心地もよいです。ひじ掛け
ひじ掛けは表面は本革で中には大容量の収納スペースとUSBとHDMIが内蔵されています。このUSB端子はAppleCarPlayに対応していて、ここで充電しつつマツダの純正ナビ上でスマホの操作ができます。
androidのスマホにも対応しているようです。私はもっていませんのでレビューできませんけど。
マツダコネクト
マツダコネクトに関しては、私はマツダは初代アテンザワゴン、先代デミオ、今回のCX-30で3代目となりますが、立ち上がりがすごく早くなりました。今まではナビを使おうと思っても、急いでいると走り出して数分後にやっとナビが反応するという感じでしたが、今回のマツダコネクトは起動まで30秒以内(ラジオが鳴り出すまで)で、走り出すまでにはナビはちゃんと立ち上がってきます。このマツダコネクト、画面の場所も運転中の視界を邪魔することなく、また横長になったおかげで地図と標識を並列表示した状態でも見やすくなっています。
ドリンクホルダ
ドリンクホルダもいわゆる高級車のような作りで、プッシュするとゆっくりと扉が開いてでてきます。場所はやや遠いようにも感じますが、深さと容量は十分にあります。
スイッチ類
営業の方が言っていましたが、今回のCX-30ではスイッチ類の操作感にもこだわったそうです。実際に使ってみると、例えばエアコンのスイッチ類はその表示の真下に関連するスイッチが配置され、しかもクリックした感触があるので、画面をスイッチを押した後に確認しなくても押したとわかります。
視界
MAZDA3やCX-3の展示車で感じたような後方視界の不良はなく、全方位問題なく見渡せます。欲を言うなら、ドアミラーの視界は昔乗っていた初代エスティマのような広さがなく、少しだけ見づらいかもしれませんが、今どきの車のミラーの中では大きいほうで、運転には支障がありません。その代わり、バックするときにはミラーが連動して斜め下を向いてくれますので、実際のところは特に問題となることはありませんでした。
エアコン
この値段帯の車なのに、後席用のエアコンがあり、また運転席と助手席でそれぞれ温度が変えられます。そして暖房の立ち上がりも早くなりました。これは暖房の配管を見直し、より効率的に温まるようにしたからだそうです。シートヒーターはかなり暖かいです。3段階で調節ができ、運転席と助手席に装備されています。
走行性能と操作感
まず最初に、おそらく戸惑うであろうブレーキについて書いていきます。踏力コントロール型のブレーキ
このブレーキ、CX-3から採用が開始されたものです。すごく簡単に言うと、ペダルを踏みつける力の強弱に比例するかたちで制動力が引き出されるようになっているんです。欧州車はこの形が多いそうです。日本車の多くはペダルストローク(踏み込み量)に対して、油圧でブーストがかかるため、最初からガツンと効くブレーキが主流で、これに慣れていると、「なんじゃブレーキが利かない」となります。
しかし踏力コントロール型のブレーキに慣れれば、自分の思い通りに、すっととまって、危なければガツンと止まる運転が可能です。そもそもCX-30は前輪にベンチレーテッドディスク、後輪にディスクブレーキを採用しており、制動力は十分にあります。ただ最初、慣れが必要です。
加速感
Cx-30のディーゼルモデルは、1756ccの水冷直列4気筒DOHC16バルブターボで最高出力 116ps(85kW)/4000rpm、最大トルク 27.5kg・m(270N・m)/1600~2600rpmを絞り出します。その車両重量は1460kgとなり、出力重量比は12.6kg/hpとなります。同程度の出力重量比を持つ車としては、初期型のエスティマ(12.590kg/PS)や1998年式のハイラックスサーフ KZN185W型(12.552kg/PS)あたりがあげられます。
ガツンとした加速は難しいものの、低速域や立体駐車場の坂などではディーゼルエンジンならではのトルクが感じられ、力強さを感じます。巡航速度に入ってからの更なる加速は、6速ATでギア比を6速のみCX-3に対して加速寄りに設定したことで、どこまでも加速していける感が味わえます。
私は、SUVという立ち位置をしっかりと考え、スポーツカーに張り合うような加速を目指すのではなく、十分なトルクに裏打ちされた上質な走りを目指したのではないかと感じました。
乗り心地
これは抜群に良いですね。特に高速でカーブに突っ込むようなシュチュエーションでは、G-ベクタリング コントロールのおかげで横Gをブレーキを断続的に左右のタイヤに対して独立して使用することで制御し、運転者が横Gを感じにくくなっています。そして大口径のタイヤを履いたことで、路面の凹凸による突き上げがダイレクトにこなくなりました。
もちろんサスペンションの見直し(驚くことにCx-3のサスを半年ほどで見直して搭載しています)の影響も大きいでしょう。
クルーズコントロール
CX-30は標準で全車にクルーズコントロールがついています。モードは2つあって、マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)はアクセルペダルやブレーキペダルを踏まなくても、設定した速度での定速走行や、車間距離を一定に保ちながら追従走行してくれます。
これに更にステアリングアシスト機能で車線からはみ出たら教えてくれるのがクルージング&トラフィック・サポート(CTS)です。
これ、使ってみると一般道のような加速減速が多いところでは減速が少し自分の感覚よりも遅いので、幹線道路で信号が少なくても使いづらい印象です。堤防道路のような脇から車がほとんどでてこなくて常に一定速度で走っていたり、高速道路の渋滞で細かく加減速を低速域で繰り返すときなんかには便利です。
安全装備とオプションの使用感
バックモニタ
車を上から見た状態と、バックモニタがマツダコネクト画面に並列に出ます。どちらかだけの表示も可能です。
慣れれば大変使いやすいですね。フロントモニタも前向き駐車時には大変重宝します。
ただ横殴りの大雨が降ると、バックモニタ、カメラの位置が悪いのかあまり見えないことがありました。
アプリ
iPhoneのアプリで、車の現在位置と施錠の状態、総走行距離、燃料の残量などがわかります。鍵をかけ忘れた場合、このアプリから施錠も可能です。鍵のかけ忘れると、アプリが教えてくれて何気に便利です。
ここまでできるなら、リモコンスターター機能も付けてほしかった。
ライト
ほぼフルオートで大丈夫です。暗くなればつきますし、対向車がこればロービームに勝手にしてくれます。左側になにもなければ、そちらも勝手に照らしてくれます。大変便利です。
レーダー
常に車が全方位を監視していますので、例えば見通しの悪い交差点で少しだけ車の先端を出すと、横から何かが接近してこればレーダーがいち早く警告してくれます。見通しの悪い交差点なんかでは重宝していますが、相手がスピードを出していると本当に直前しかわからないので、横方向の警告は全面的に信頼していくと危ないかも。車線変更の時にもこのレーダー、後方からの車両の接近を知らせてくれますが、この場合は開けた場所での使用になりますので、警告は結構早めにしてくれます。
駐車するときも、障害物を知らせてくれるので、バックモニタと併用するとよいですね。
まとめ
CX-30はCX-3の欧州での販売不振を受け、MAZDAが急遽投入をした(開発はされていましたが)車種です。CX-30の発表がされた時期(2019年9月)、CX-3はその販売台数が1ヶ月1387台程度と落ち込み、CX-5の3361台やMAZDA2(デミオ)の4900台と比べても販売不振は明らかでした。
これを挽回するために投入されたCX-30は、発売より2月まで安定して2500台以上3300台未満の販売台数を記録しています。
まさにMAZDAの目論見通り、起死回生の一台となりました。
そのため、この車には採算度外視と言えるような装備が与えられ、価格もCX-3とそれほど変わらない程度に抑えられました。コンセプトもしっかりとさせ、最初にサイズと外観をデザインし、その中でいかに居住性をあげるかを徹底して追及した結果、車高はCX-3より低くなったのに室内空間は広くなるという矛盾した特徴を兼ね備えることができました。
実際に乗ってみると、作り手の思いが十分に伝わってきまして、細かい部分にも妥協していない感じを受けました。
ネットのレビューでは、肯定的意見と共に、やはり加速が悪いとかフロントヘビーだとか否定的な意見もあります。
しかし私はこの車は、そういうスポーツ的な走りを目指しているのではなく、ラグジュアリーな乗り心地と、MAZDAが目指している直感的な運転ができるような乗り心地に調整されていると思います。
主なターゲットは走り屋ではなく、ゆったりと車に乗って、ストレスなく出かけたいファミリー層だと思います。
ですので、ご自分の運転するスタイルが、速さではなく快適さを求めるのなら、間違いなく最高の一台になると思います。