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先日の日記で書いた「TAMRON 単焦点レンズ SP35mm F1.8 Di VC」、ついに到着しました。
やっと念願の単焦点レンズデビューです。


今回は早速このレンズを使って、単焦点を購入した理由の一つ、明るいレンズについて考えていきたいと思います。
タイトルにもなっているF値、どんな物かご存知でしょうか?
一眼レフカメラ持っている人は何を今更と言われるでしょうから、知らない人向けを想定して簡単に書いていきたいと思います。

最初に小難しい話は抜いて誤解を恐れずにすごく簡単に言うと、暗いところでも明るく撮れてぶれにくい、インスタ映えする画像が撮りやすいのが、F値が低いレンズと思ってくださればいいです。


その理由について、ここから書いていきます。
できるだけ簡単に書いていますが、小難しいと思われるなら、解説画像と実際の写真だけ見てください。

では最初に判りやすい画像をみつけましたので、転載します。
word_06_03
word_06_07
※転載元:SONY 絞り(F値)とAモード


またニコンのサイトにも判りやすい画像がありました。
F値(露出)を大きい数字にすると、こんなイメージです。
pic_01
pic_02

反対に小さい値にすると、こんな感じです。
pic_03
pic_04
※転載元:ニコン デジタル一眼レフの基礎 露出


どうでしょうか?何となくわかりましたでしょうか?
でも明るさの説明にはなっていませんね。

F値が下がるとなぜ明るくなるのかといいますと、
絞りを大きく開放する=F値の数字が低い
と思っていただきくと判りやすいかと思います。

下の画像で言えば、左側に行くほど、F値が低いレンズになるわけです。
images

そうすると、開いている部分が大きい=明るいとなる訳です。


ではレンズ全部F値が低いようにすればいいではないかという疑問も沸くかと思いますが、そこが難しいところです。

ここからは、すごくざっくりと判りやすく書きます。
望遠レンズなどでは、虫メガネの縁が歪んで見える状態を補正するために、高度な設計技術と、何枚ものレンズを重ねて補正しています。
この何枚ものレンズを通す段階で暗くなるのです。

その結果、エントリーモデルで主に使われる、10万円以下の安い価格帯の望遠レンズや超広角レンズでは、F3.5~F6.5程度となることが多いのです。


しかし安い価格帯でも、F値を下げ明るいレンズにする手段があります。
それが単焦点にしてしまうことです。

望遠しないことを前提とすれば、レンズの補正の設計も楽(ズームと口角双方のゆがみを1本のレンズ内で補正しなくてよくなる)になり、またレンズの枚数も減らせます

例えば、私の保有するズームレンズ「TAMRON 高倍率ズームレンズ 18-400mm F3.5-6.3 DiII VC HLD」は11群16枚、同様に今回購入の「TAMRON 単焦点レンズ SP35mm F1.8 Di VC」は9群10枚と、レンズ枚数が減っております。


さて前置きが長くなりましたが、ここからは単焦点のレンズで実際に撮影した画像を見てみて比較したいと思います。

今回の被写体は、先日購入した流しそうめん器です。
上からF値低い(解放)、下に行くほどF値高い(絞っている)画像です。

撮影データ(Canon EOS80D F1.8 露出時間1/50秒 ISO-200 焦点距離35mm)
IMG_7968_R

撮影データ(Canon EOS80D F2.2 露出時間1/50秒 ISO-250 焦点距離35mm)
IMG_7969_R

撮影データ(Canon EOS80D F3.2 露出時間1/50秒 ISO-500 焦点距離35mm)
IMG_7970_R


撮影データ(Canon EOS80D F4 露出時間1/50秒 ISO-800 焦点距離35mm)
IMG_7969_R

撮影データ(Canon EOS80D F16 露出時間1/25秒 ISO-6400 焦点距離35mm)
IMG_7968_R

よく見ないと判りませんが、流しそうめん器のスライダー部分を見ると、ピントが下の方ほど全体にあっているのがわかりますでしょうか?

明るさに差がないのは、ISO値の違いが原因です。
絞りが開放している 「F1.8 露出時間1/50秒 ISO-200」
絞りを絞っている  「F16 露出時間1/25秒 ISO-6400」

となっています。

このデータにでているISO値ですが、低いほどノイズがすくなくきめ細かい写真がとれ、数値が大きくなると、暗いところでも撮影できる代わりに画像が荒くなるのです。

最近の一眼レフは優秀なので、同じような画像を撮るために自動で調整しているので明るさの差が判りにくいと思いますが、F値があがることで暗くなる分をカメラが調整し、シャッター速度で1/2、ISO感度で1/32の調整を行っていると思うと、その差は64倍になります。


すごく長くなった気がしますが、ここまでの話をまとめると、
暗くても撮影できる=インスタ映えの写真撮りやすい
撮りたいものにだけ焦点を合わせた写真が撮れる=インスタ映えの写真撮りやすい

ってことです。

かなり乱暴なまとめになった気もしますが、ご納得いただけましたでしょうか?