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ここ1週間、毎日空き時間に見てきた「The Last Kingdom」、ついにシーズン3まで見終わりました。
久しぶりに面白い、見ごたえのある作品でした。

■ラストキングダム 予告編:


見終えてから、このドラマの主人公であるウートレットという人に興味をもって調べると、日本語の情報がまったくない・・・
そもそも、物語の始まりの地、ベバンバーグを検索しても出てこない。

そこで物語の舞台である9世紀前半のイングランドの地図を探すところから始めました。
みつけたのが、この3つ。

■アルフレッド大王の時代のイングランドの地図:
mapalfred1

■9世紀のイングランドにいた各勢力の支配地域:
kingdom-of-guthrum

■大異教軍(主にヴァイキング)の侵攻ルート:
537px-England_Great_Army_map.svg

うーん、それらしい地名はないですね。
でも調べている過程で、どうやらベバンバーグというのは、「Bebbanburg」という英語表記が正確なものであるとわかりました。

そして現在の地名では、Bamburghという場所で、物語にでてきたベバンバーグの城も現存しており、Bamburgh Castle(バンバラ城)という名前で見つけることができました。
Bamburgh_2006_closeup

そして地図上ではここの位置であることも分かりました。
1920px-Northumberland_UK_location_map.svg

ずいぶん北の領土なんですね。
そして英語版Wikiにて、ウートレット・ベバンバーグの名前を見つけることができました。

■ウートレット・ベヘンバーグ:https://en.wikipedia.org/wiki/Uhtred_of_Bebbanburg

これによると、ウートレットは架空の人物で、そのモデルとなった人物は10~11世紀に存在した「Uhtred the Bold」(大胆なウートレット)という人がモデルのようです。

そしてこのラストキングダムの元となった小説「ザクセン物語」の作者は、イギリスの創世記のようなものを書こうとしたようですね。
そこで9世紀のイギリス史上で有名なアルフレッド大王と、ウートレットという10世紀の有名人の人生を物語の主軸に据えて、イギリス建国史を書いたとコメントがありました。

物語は架空のものでしたが、元となる人物像があったことで、設定に深みがでて、見ごたえがある物語に仕上がったんだと思いました。